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旅は終わらない

最近我が家のグリーンの設定を練り直したくて悩んでいます。
我が家はどうもスペ寄りらしいのでもっと初代ゲームに近づけてボンジュールとかバイビー(黒歴史)とか言わせたい半面、学者肌なツンデレボーイも捨てがたいです。

そんなわけで私の書くSSのグリーンさんはしばらく個性が揺れそうです(おい)。
まぁ、メインがレッドさんなのは揺るぎませんが。
「ごめん」
登録していない番号だった。
けれど何故だか疑うことなく、すぐに通話ボタンを押した。
わずかな沈黙の後、耳を叩いた言葉。
相変わらず無口な彼の言葉は脈絡がないと思いながら、グリーンはグリーンで必死に会話の糸口を探す。
「……なにが?」
ずっと帰ってこないことか。それともこちらから動かなければ他人と関わろうとしない引きこもり根性か。長いこと山頂まで食料を届けてやった詫びか。
一体なにに対する謝罪なのか。
レッドはぼそぼそと会話を続ける。
「グリーン以外に負けないと思ってたんだけど…負けた」
「……ゴールドか」
「ああ、そう名乗ったかもしれない」
数いるポケモントレーナーの頂点に長く居座り、これからも居座り続けるだろうと思っていた男を(というか自分を)破った相手の名前くらいしっかり覚えていてもいいだろうに。
あまりにもレッドがあっけらかんとしているのでグリーンは些か拍子抜けしてしまう。
「まあ、僕も、君を負かすのは僕でありたいと思っていたけどね」
件の少年とグリーンはジム戦を行ったことがある。
勿論カントージム最強のトレーナーであり、元チャンピオンのグリーンだ。
簡単に負けるはずがなく、むしろこれまでは負ける要素がなかった彼が久しぶりに熱くなり、敗北させられた相手。
最強を冠するレッドを破るならば彼であろうと、どこか予感はあった。
「俺は、お前以外に負けたくなかったよ」
だから、ごめん、と。
約束した覚えもないのにレッドは律義に謝る。
もしかしたらレッドは初めて味わう「敗北」に戸惑っているのかもしれない。
だから滅多に掛けない電話なんて掛けてきたのかもしれない。
「(可愛いところもあるじゃないか…)」
ふふっと、小さく笑みを浮かべてグリーンは事務処理のために向かっていた机から離れ、壁に掛けていたコートをとる。休憩用のソファーに放っていた手持ちのボールが連なるベルトを腰に通し、電話は切らずにそのまま部屋から廊下を抜けてジムの外へ。
「それで、これからどうするんだ?また挑戦者になったんだろう?」
「そうだな…折角負けたんだから山は下りるよ」
「うん、それから?」
「母さんに顔ぐらい見せないと」
「で?」
「……グリーンと、バトルがしたい」
「ああ、僕もだ」
くすっと電話の向こうでレッドが笑う気配がした。
グリーンはボールを宙に放り、颯爽と現れたピジョットの背にまたがる。
「とりあえず迎えに行くから待ってなよ」
世界はまるで新しいはじまりを祝福するようにきらめいていた。



end

いつだってレッドの前にはグリーンがいた。
いつの間にかグリーンの前にはレッドがいた。
そして二人はまた向かい合って笑い合う。

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